2012年1月、4chanの掲示板に「3301」を名乗る暗号パズルが投稿された。最初の画像から始まった手がかりは、電話番号や各地のポスターへと続き、画面の外にも広がった。
後からは、Cicada 3301を名乗る偽物や、署名を確認できない続編も現れた。参加者が確かめられたのは、公開鍵と照合できる署名があるかどうかで、書き手の実名ではない。内容を解く前に、まず投稿の出所を分ける必要があった。
署名が示す範囲
既知のOpenPGP公開鍵で署名を検証すれば、メッセージが対応する秘密鍵で署名されたことを確かめられる。ただし、署名が結び付けるのはデータと鍵までだ。鍵の持ち主の実名や人数、組織の目的は分からない。
署名は、匿名を破るためではなく、匿名のまま話を続けるために置かれていた。
いま追えるのは、保存された画像、署名付きメッセージ、検証手順と記録だ。署名は投稿の来歴を比べる材料になるが、発信者の正体や募集後の活動までは示さない。
手がかりは、解答より先に消える
初期のパズルは、画像を保存した人、暗号を検証した人、電話や紙の手がかりに触れた人の記録が別々に残っている。参加者のブログやフォーラム投稿が消えると、後から読む人には「解けた」という結論だけが届き、どの署名を確認し、どのリンクを疑ったのかが抜け落ちる。
研究アーカイブを使うと、署名付きの投稿と便乗投稿を区別し、記録の順序を追える。そこから分かるのは公開記録の来歴であり、発信者の身元ではない。
出典と確度
初回パズルの経緯は参加者への取材と公開記録、署名の意味はOpenPGP仕様を参照しました。署名で確認できるのはメッセージと鍵の関係で、鍵の持ち主の現実の身元や組織の目的は分かりません。発信者については断定していません。
WNYC / 参加者への取材(2013) Cicada Solvers / パズルと署名メッセージのコミュニティ保存記録 IETF RFC 9580 / OpenPGP

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